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「痛みの質問」という切り札

数年前のある日
私は社内の応接室で
マザーズ上場企業の
敏腕セールスマンA氏と商談をしていました。

検討していたのは、
「電子ブック制作ソフト」の導入。

弊社では、
毎月発行しているフリーペーパー「月刊ならでわ!」の内容を
インターネットのホームページ上にもアップしています。

当時、電子ブックの形態ではありませんでしたが、
特に問題は感じていませんでした。

A氏は、
「自社の情報発信に利用するだけではなく
顧客からの電子ブックの受注も出来るようになる!」
とすすめ、熱心に提案されます。

しかし、私は、
「電子ブックはまだ時期尚早ではないのか。
お客さまにオススメしても売れないのでは?」
と、導入する気は、あまりありませんでした。

すると、A氏は、
「いま、フリーペーパーの内容をホームページにアップするのに
スタッフさんは、何時間くらいかかっていますか?」
と尋ねます。

編集部の担当スタッフに確認すると、
「毎月の更新作業に3日ほどかかっている」との答え。

すかさずA氏は、
「それを時給に換算すると、何万円くらいになりますか?」
と質問します。

私、
「☆万円位にはなりますね」

A氏
「☆万円を毎月かけていたのでは、1年間で☆☆万円になりますよ」
「これは痛いですよね?」


「なるほど。たしかにこれは痛い!!」

A氏
「この『電子ブック制作』の仕組みを導入していただければ、
コストは、こんなにも軽くなります!」

「リース月額☆万円をかけても軽く元は取れる計算です。
この痛みは解消すべきですね!!」

A氏は「痛み」に関する質問と、
その痛みを避けることができる「快楽」に関する質問
という切り札を使って商談を進めてきました。

「痛みを避けて・快楽を得る」ことは、
人間の本能的な共通の動機です。
相手の行動を変えようとする時には、
これらの質問が大変有効になるわけです。

もちろん、お客様にとって役に立たないものを
無理に売りつけるわけではなく
あくまで買ってもらう商品や
サービスの魅力を実感してもらうためのテクニックです。

最初に「痛み」を意識してもらうことが重要です。
今ある問題点や危機を認識できていないと、
新しい商品やサービスの必要性をわかってもらえません。

「健康になる為に毎日ウォーキングをしましょう」
と言われた場合と、

「毎日ウォーキングなどの適度な運動をしていますか?
何もしていない人は成人病にかかる危険性が○%も高くなります」
と言われた場合を比較してみてください。

後者の方が、より行動に結びつきやすくなりますよね。

「痛み」を認識して危機感や問題点を実感したあとに、
それを解決してくれる(快楽を得られる)
商品やサービスを提示されると
それが欲しくなるものです。

数年前のこのようないきさつで、
当社に「電子ブック」制作の仕組みが
導入されたのでした。

この時導入した電子ブック制作のしくみは
書籍だけでなく、冊子形式のフリーペーパーや
電子カタログの作製などに大活躍。

さらに最近はバージョンアップして
いろいろと進化しています。

電子ブックや電子カタログについては
様々な利点と同時に、
欠点も存在します・・・。

次回のメルマガで
「電子ブックの利点と欠点」について
詳しくお伝えしますね。

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