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ビートルズに学ぶ、人を引き付ける「アンカー」

1960年代に世界中の人々の心を掴んで、
次々にヒットを連発したビートルズ。
私も大ファンです。

このメルマガを読んでくださっている方にも
ビートルズファンは多いのではないでしょうか?
なぜ、こんなにも多くの人達の
心が掴まれてしまったのでしょうか?

55年以上経った今も、様々なCMに使われていますよね。
ビートルズの曲は、「出だし」を1秒聞いただけで
心に、青春時代の爽やかなイメージが溢れてくるのです。

あらためて、ビートルズの色々な曲の
「イントロ」の部分だけを聴いてみると、
一曲一曲に驚くほどの仕掛けがしてあったのだ!!
・・・ということに気づかされます。

「曲の出だしのイントロ」の部分にこだわって
「一度も聴いた事の無い」
音質、音の響き、組み合わせなどが工夫され
一曲一曲が全く違うシカケで造られていたのです。

いったん心が掴まれると
人は繰り返しその曲を聴きたくなる
そして、繰り返し買いたくなる。
ヒット曲はこうして生まれます。

大ヒットの神様のようなマイケルジャクソンも
スリラーや、ビートイットの「イントロ」を聴いてみると
「こんなの聴いた事なかった!」というような
こだわった珍しい音の組み合わせで
ファンの心を一発でつかんでいたことが
わかります。

五感から入ってくる情報が引き金になって、
様々な反応や感情を引き起こす。
その「引き金になる刺激」のことを
「アンカー」といいます。
船のアンカー(錨 いかり)のように、
いつも、同じところ(気持ち)に引き戻す力があるからでしょう。

ビートルズやマイケルジャクソンの
今までに聴いたことがなかったような音が
私達の心にとっては
「アンカー」となっていて
長い年月が経った今でも
それを初めて聴いた時の興奮や喜びを再現させるのだと
思われます。

こんな話もききました。
私が教えを乞うている
プロ作曲家の先生から聞いた
世界的スターの「プリンス」のエピソードです。

ニューアルバムが完成し、発売間近と言う、まさにその時、
全く新しい音源の素材データが発売されるという情報を聞いて、
彼らは、アルバムの発売をなんと延期したそうです。

「人々が聴いた事の無い音」が
人々の心を掴む「アンカー」になる
という重要性を熟知しているプロですから
アルバムを創り直してでも
誰よりも早く、誰も聴いたことの無い
その音源を取り入れる決断をしたのです。

ヒットメーカーは、そうまでして、
「アンカー」をつくっているのです。

「アンカー」に導かれると、
人は、「最高の状態」や
「自信満々の状態」に導かれることもできるし、
逆に「中毒」になることもあります。
ギャンブル依存症などは悪い中毒の例ですね。

コメディアンが、
個性的なリアクションやセリフを武器に、
一発芸でブレイクすることがありますが、
音楽だけでなく
「特有性」のあるリアクションやセリフも
一種の「アンカー」です。

一度「笑いのツボ」に入ったファンは、
同じアクションを見るたびに、
気持が高揚するスイッチが入って
ファンになっていくのです。

これらのことは、
先日参加した、ジェームス・スキナー氏のセミナーで
アンカーに関する実演を聴く体験もあり
改めて実感したものです。

広告宣伝や、マーケティングに大切な
ポイントの一つである
特有性のあるパターンをつくり、
人間の心を掴む「アンカー」をつくる手法を意識して、
お客様と一緒にヒットを創っていきたいと
ワクワクしながら考えています。

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