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人がモノに見えるトキ!

忙しい日々の中で、
人を人として認識できていない事ってないですか?

例えば、コンビニのレジでお金を払っている時、
レジの店員さんを、パーソナリティのある個人とは感じられず
まるでモノのように感じてしまっている。

・・・と同時に、
レジの店員さんからも、
自分がパーソナリティのある個人としてではなく、
単に、代金受領処理や、作業処理の順番をこなすための
モノみたいに扱われている。
そんな印象を持つことってないですか?

先日、友人達と2泊3日のスキー旅行に行った時の話です。

1日目の夜は、ホテル内の数ある飲食店の中から
「鍋の写真」と、「新潟の地酒」というメニューに引かれて
「N」というお店を選択!

とても忙しい様子の割には
あまり待たされることもなく、
泡が美しいビールと、料理が運ばれてきました。

しかし、私達の食事の進みかたにはお構いなしに、
どんどんメニューが運ばれてきます。

先付や刺身に続いて、
あっという間にメインの鍋まで出てきたかと思うと、
まだ「新潟の地酒」を飲みながら話しているところに、
もう白ご飯が運ばれてきたのです。

さすがに、
「ご飯は後で持ってきてほしい」と一度下げてもらいました。

一通り料理をたいらげ、
最後にご飯を持ってくるようお願いすると、
先ほどのご飯を温め直したような
固いご飯が出てきました。

スキー場のレストランはこんなものかな?
とあきらめ気分で、店をあとにしました。

スタッフの視点は
「お客様の満足」よりも「お店の経営効率」を見て
「客をいかに回転させるか」に向けられているようでした。

私達が、まるでモノとして扱われているような印象さえ
感じてしまいました。

2日目の夜、
今度は、ちょっと高級そうな、
和食のお店にチャレンジ!

メニューの価格帯が、昨夜のお店よりワンランク高いうえ
品数が少なく、どうしようかと思いましたが、
ラストオーダー21時まで、あと30分しかなく
その店に入ることにしました。

すると・・・・、
お店の店員さんの応対が昨夜の店とは
ゼンゼン違います!

運んでくる料理について、
詳しく説明してくれます。

その料理を【食べたことがあるからこそ言える】
心のこもった説明なのです。
一つひとつのメニューが、さらに美味しく感じました!

あっという間にラストオーダーの時間、
そして閉店時間が迫ってきます。

すると、まだ若いその店員「Sさん」が、
「どうぞゆっくりと味わって楽しんでください。
私が責任もちますから、22時くらいまでは大丈夫ですよ!」
と言ってくれたのです。

まだ若い女性スタッフが、
私が責任もちます!と営業時間を超えて滞在してよいと
自分の判断で言えるお店。

まさに、お客様のことを見て仕事をしているお店でした。

締めのご飯も、昨夜のご飯はいったいなんだったの?というくらい、
見事に美味しい新潟のお米のご飯が出てきました!

素晴らしく美味しい料理と、
Sさんの接客に感動した私達は、
「明日のお昼もこのお店に来よう!」ということになり
Sさんにそう伝えました。

その時のSさんのとびきりの笑顔。

その様子は、
働いているお店への愛情と自信。
そしてお客様に喜んでもらう事に
彼女自身が心から喜び
満足している事がわかりました。

パーソナリティのある人が、
私達をパーソナリティのある人として
扱ってくれたという感じでした。

今回の経験で思い出したのが
ジェームス・スキナー著
「原則中心 ~会社には原則があった!~」という本。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9F%E5%89%87%E4%B8%AD%E5%BF%83-%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AB%E3%81%AF%E5%8E%9F%E5%89%87%E3%81%8C%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%8A%E3%83%BC/dp/4863940319

「現場のスタッフ」が、「上司」のことばかり見て、
「上司」は「経営者」のことばかり見て、
「経営者」は、自分の報酬とクビを左右できる「株主」ばかり見ていると
誰もお客様のことを見ていない
「人をモノとして扱うような状況」が生まれてしまう
というくだりです。

「現場のスタッフ」が権限を委譲され、「お客様」の事を見て、
お客様に感動を与えていると、
「上司」はその「現場のスタッフ」が抱えた問題を
解決するサポート役になり、
「経営者」も、その「上司」をサポートする。

『お客様のニーズが満たされると、売上が向上し、
利益率が高まり、株主がその結果として潤う』

『利益は直接追求することができない。
お客様のニーズに応える活動の副産物として生まれるまでである』

「本」に書いてあることを実際に体感できた
二晩の夕食の時間でした。

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