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『海外バイクツーリング冒険記スペイン編5』 ~家族のような忠告に感謝・引き返したスペイン山岳路~

先週の土曜日早朝7時30分

所属する団体「葉港21」の例会セミナーにて、

SSK佐世保重工業株式会社の奥田専務様のお話を伺いました。

 

旧日本海軍「佐世保海軍工廠」を、大戦後の昭和21年に借り受け

「佐世保船舶工業株式会社」(SSK)として

設立された当時の歴史の話からスタートされました。

 

昭和37年当時、世界最大のタンカー「日章丸」を竣工し、

日本中から注目を集めるなど、栄光の時代をおう歌。

 

ところが、平成26年に、株式会社名村造船所と経営統合。

令和4年度に新造船事業の休止を発表しました。

 

しかし今、SSKは、強みである「艦艇・修繕船事業」「機械事業」に特化し、

3期連続黒字達成するなど、新たな成長のステージを進んでいます。

 

港街佐世保のシンボルとして、これからのさらなる発展を祈っています。

 

さて、今回のテーマは、

『海外バイクツーリング冒険記スペイン編5』

~家族のような忠告に感謝・引き返したスペイン山岳路~

ぜひ、お読みください!

(‘◇’)ゞ

 

 

(この冒険記は1986年当時の日記とアルバムを基にした書き起こしです)

1986年10月14日(火曜・スペイン6日目・晴れ)

 

山あいの素敵な小さな村「パンパネイラ」で、清々しい朝を迎えた。

 

快晴の今日は、シエラ・ネバダを越えて、

グラナダを目指すオフロードランの日だ。

 

朝食の時、地元のミセス ベアトリスに、

「雪が積もっていて、多分途中から行けないと思うよ。

沢山のツーリストが遭難する所だから、

ダメだと思ったら、引き返さなくちゃダメ」と、

まるで家族に心配されるように声をかけてもらった。

 

気を引き締めて出発だ!

 

オフロード(未舗装路)の長さは32㎞。

パンパネイラの街からさらに登ったところに、

二つの街があって、最後の街までは約5㎞。

その先が未舗装路だ。

 

このオフロード「GR411」は、まるで富士山の滝沢林道のような

幅のある快適な林道だ。

かなりの高度(2千m~3千m級)なので、樹木は途中で姿を消し、

高山植物と岩だけという、スーパーな景色に変わっていく。

 

夏には車も登ってくるというくらい整備された林道なので、

僕のYAMAHA XT350号も、結構なスピードで快適なツーリングを楽しめた。

しかし、約22㎞登ったところで、なんと道は雪に覆われて、凍結していた。

 

眼の前に、雪で白くなった山。そこに雲がかかって中々の迫力だ。

その部分以外の空は快晴で、眩しいほどのスペインの太陽が照り付けている。

この風景こそオフロードランの醍醐味だ!!

 

しかし、単独行動のバイクで、重い荷物を積んだまま、

この白い道を走るのは危険!と判断し、

ベアトリスの忠告通り引き返すことにした。

雪に阻まれて、22㎞登ったところで引き返すことになったけど、

十分にハッピーなオフロードツーリングだった。

 

迂回コースを通って、グラナダに向かった。

グラナダでの第一目標は、

アフリカで6回、スペインで1回のパンクに悩まされた

リアタイアとチューブを、新品に換える事。

 

ブルタコの看板のバイク屋さん「MOTOSUR」を見つけて、

タイヤの購入を相談。

ジェスチャーとイラストを使って、なんとかコミュニケーションをとって、

僕のタイヤの状況を理解してもらった。

 

しかし、時刻はもう午後1時30分。

スペインの習慣で、午後2時から4時まではシエスタの時間。

長い昼休憩の時間なのだ。

 

4時まで待たないと、交換してもらえない。

 

そこで、ホテルに忘れたテントのポールを探しに、

数日前に宿泊したグラナダのホテルを訪ねた。

英語を話してくれる女性スタッフを見つけて説明したけど、

残念なことに見つからなかった。

 

街中の2本フォークマークの手ごろなレストランで、

ゆっくりと食事を楽しんだあと、約束の4時に、バイク屋さんに戻った。

 

念願の新品のリアタイアとチューブに交換だ。

注文したミシュランのタイヤは品切れだったらしく、

値段の高いピレリー製のタイヤになってしまったので、

取り付け工賃込みで10,500ペセタ(約13,000円)だった。

 

しかし、アフリカに渡る前に、フランスのマルセイユで

メッツラーのタイヤを500フラン(約15,000円)で購入し、

自分で悪戦苦闘しながら組付けたことを思うと、安いものだと感じた。

 

やっとパンクの心配なしに、安心して走れそうだ!!

 

MOTOSURのオヤジさんに、スペインを北上する最短ルートを教えてもらい

夕方5時に、グラナダの街を再出発!

 

海外バイクツーリングで泊まる場所は、小さな田舎町が最高だ。

昨夜のパンパネイラでも、

小さなホテルとBAR(バール)で素敵な出会いとドラマがあった。

今夜も目指すはスペインの田舎町。

どんな出会いが待っているのか?

僕の旅は続く…。

 

To be continued.

 

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