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『海外バイクツーリング冒険記アフリカ編18』 ~憧れのアルジェへ…6回目のパンク~

今年は、全国的に暖冬。

スキーヤーでもある僕にとって、雪不足は大敵です。

 

九州のスキーヤーが良く行く広島県のスキー場などは、

2月初旬のシーズン中というのに、軒並み雪不足状態です。

 

そんな中、ニセコや白馬など日本の有名スキー場は、

海外のスキーヤーにその素晴らしさが知れ渡り、

バブルのように物価が高騰しています。

 

近くは雪不足、遠征しても物価高と、二重苦だ~

 

さて、今回のテーマは、

雪上のスキーとは真逆の、砂漠でバイクのお話

海外バイクツーリング冒険記アフリカ編18

~憧れのアルジェへ…6回目のパンク~

です。ぜひお読みください!

(‘◇’)ゞ

 

 

(この冒険記は1986年当時の日記とアルバムを基にした書き起こしです)

1986年10月4日土曜日 快晴

 

【砂漠の宿に感謝。贅沢は敵!】

昨夕、アルジェリアの砂漠地方の街、

ブー・サアーダのホテルに着いた時には疲れ果てていた。

 

その上、レセプションは不親切だし(一人の若者を除く)

バスタブはあってもお湯は出ないし、

掃除も行き届いていない…というホテルに泊まってしまった。

( `―´)ノ

 

だけど、アルジェリアの砂漠地方の田舎街だから、

砂嵐から守ってくれる部屋に泊めてもらえるだけで十分有難い。

 

夜8時にはぐっすり眠りについて、

朝6時に絶好調の目覚めだ。

たっぷり10時間寝たので、体力復活!

 

とにかく早く出発して距離を稼ごうと、

ビスケットだけ食べて、早々と出発。

午前7時前にはブー・サアーダの街を出た。

 

今日は、完璧な天気だ。

快晴で、風もそんなに強くない!

絶好のバイク日和だ。

 

【憧れの街アルジェへ!】

今日の目的地は、アルジェリアの首都アルジェ。

僕の従姉が住む街だ。

 

ブー・サアーダの街を出てから、

砂漠に少しずつ草が生えだして、

草原の丘のような風景に変わっていった。

 

青空と草原のコントラスト、

そして道を歩く白いジェラバを着たアラブの人々がアクセントになって

なんとも言えない気持ちになれる情景だ。

 

バイクに乗って、ゴーグル越しに眺めていると、

日本の海外取材クイズ番組のテーマソングが流れてくるような雰囲気だった。

 

さらに進んでいくと、どんどん緑が増えていき、

アルザスの岩山を登っていくような道になってきた。

 

さっきまで砂漠にいたのを忘れてしまうかのように、

景色が移り変わっていく。

しばらくすると、まるでフランスの田舎にいるような感じさえしてきた。

 

アルジェへの道中には、両替ができるような大きな街は無かった。

結局、休憩なしで5時間走り続け、

正午前にアルジェの空港に辿り着いた。

 

早速、100米ドルを、466ディナールに両替。

そして、10ディナールで1個のパンと紅茶をお腹に入れた。

 

 

【アルジェの電話は…神のみぞ知る】

とにかく、まずは従姉に連絡をとろうと、空港内で公衆電話を探した。

 

公衆電話ボックスを見つけて、「ピッピッピッ」と

デジタル式のプッシュホンを押すのだが、何か変だ。

何度やっても・・・通じない。

 

電話器が壊れているのかなと思って、

「ガチャン」と強めに受話器を置いたら、

「ジャラジャラ」と詰まっていたディナールコインが出てきた。

 

こりゃダメだと、隣の電話ボックスに入ってみると、

今度は、なんと受話器のスピーカーの部分が付いていない!

空洞のヌケガラだった。

 

ここは諦めて、空港ビルの脇にあった4つの電話ボックスを試してみる。

・・・全部ダメだった。

 

今度は空港の2階ロビーの電話コーナーへ。

5台の電話器の前は、全部人で埋まっていたけど、

話しているのは真ん中の電話器の人だけだった。

あとの人は、みんな掛けようと苦戦している。

 

どうやら、電話器の故障なのではなく、

アルジェでは電話は「なかなかつながらない」のが、

「ここでのあたりまえ」のようだと分かってきた。

 

そこで、今度は、作戦を考えた。

今、話せている真ん中の人の真後ろで、ずっと待つという戦術だ。

 

自分の順番がきたら、この電話器を信じて、ひたすらチャレンジ。

5~6回掛けたら、やっとつながった音がした!!

 

電話ボックスの前をウロウロして苦戦すること約40分。

やっと従姉と通話することができた。

 

それから約30分後、従姉ご夫妻が車で迎えに来てくれた。

 

 

【従姉との再会と、アフリカ6回目のパンク!】

再会を喜び合い、無事を喜んでもらって、

さあアルジェのお宅へ出発!

・・・というところで、

なんと、また愛車YAMAHA XT350号がパンクだ!

 

すぐそばで見つけたガレージのスペースを借りることにして、

ここでパンク修理させてもらうことにした。

 

そこでなんと商社マンの従姉の旦那さんが、

ピュッ!と50ディナールのチップを取り出して、

ガレージの主人に渡してくれた。

 

すると、ガレージのアスマンたちは、みんな鬼のように親切になってくれて、

とても落ち着いてパンク修理するどころではなかった。

 

こんなトラブルを経て、やっとアルジェの高級住宅地ヒドラにある

(家賃70万円/月といううわさのある)マンションに辿り着くことができた。

 

この家の中は、まるで日本に帰ってきてしまったのかと錯覚するくらいに快適。

アルジェリアのどんな高級ホテルよりも格段に清潔で、

安心して休めるところという印象だった。

 

久しぶりに、日本食(うどんとカレーライス)をご馳走になり、

朝から、ビスケットとパン一個しか食べていなかった、

僕の空腹を満足させてもらった。

 

夜は、アルジェリア事情をいろいろと聴かせてもらいつつ、

本当に久しぶりに美味しい手料理と、上等のワインをたらふく飲ませてもらった。

 

心から安心して、深い眠りについた。

 

アルジェ

https://www.google.com/maps/place/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%82%A2+%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%82%A7/@36.73918,2.9745179,11z/data=!3m1!4b1!4m6!3m5!1s0x128fb26977ea659f:0x4231102d38a36f49!8m2!3d36.753768!4d3.0587561!16zL20vMHJ0dg?authuser=0&entry=ttu

 

To be continued

 

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