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つまらない? 事も究めりゃ 突破力! ~林家たい平氏の人生突破力~

2022年8月18日、させぼ夢大学にお迎えしたのは、

「笑点」で大活躍中の落語家、林家たい平さん。

前日に佐世保入りした林家たい平さんは、講演会当日の朝、波佐見焼の窯元を訪問。

夕方4時まで波佐見焼の染付に専念し、黙々と100枚の波佐見焼に絵を描いてきたそうです。

 

しっかりと、地元ネタでさせぼ夢大学の聴衆の心をツカミながら、

完成した焼き物は友人に配るのだと満足そうな笑顔でした。

 

今回のテーマは、

つまらない? 事も究めりゃ 突破力!

~林家たい平氏の人生突破力~

 

ぜひ、お読みください

(‘◇’)ゞ

 

【人を幸せにするための仕事】

高校時代のたい平さんは、3年B組金八先生に憧れて、先生になることが目標でした。

しかし、勉強は大の苦手だったそうです!

東京芸大出身だったという担任の先生は、

勉強は苦手だというたい平さんの「絵の才能」を見出し、

美術大学進学を勧められたのです。

 

先生に美術の才能を伸ばしてもらったたい平さんは、見事武蔵野美術大学に合格!

…という訳ですから「波佐見焼」の出来栄えはさぞ素晴らしいことでしょうね!!

 

たい平さんは、「デザインは人を幸せにするためにある」という教えに共感し、美術を学んでいました。

しかし、大学3年のある日、「落語のラジオ番組」に出会い、大いに感動!

その30分間の落語によって、イラついた心が、幸せな心に変わり、やさしい気持ちに生まれかわるという衝撃的な体験をしたそうです。

そこで「落語によって人の幸せな心をデザインする」という新たな目標に、目覚めてしまったのです。

 

大学4年の時、職業としての落語家の可能性を確かめるため、

着物姿で15日間の東北の旅に出かけ、

老人施設を訪問して落語を聞いてもらうという行脚にチャレンジ。

 

アポなしの突然の訪問ですから、落語を聞いてもらえる機会を得るのにも難儀したそうです。

しかし、その時熱心に聞いてくれて、感動したおばあちゃんがくれた5百円玉は宝物になり、いまでもお守りとして持っているそうです。

 

【たかが太鼓、されど太鼓】

たい平さんの話の中には、「人生の中での困難を突破するヒント」が詰まっていました。

落語家の住み込み修行というのは大変な下積み生活です。

林家三平師匠の家に住み込み、先輩からイジメかと思うほどやらされていた、毎日3階から1階までの「ハタキかけ」。

しかしそのおかげで手首が鍛えられ、落語の太鼓が最初から驚くほど上手く叩けたそうです。

それで、太鼓の上手い「たい平」ちゃんとベテランの師匠の方々に、名前を覚えてもらえることになったそうです。

 

たかが呼び出しの「太鼓」ですが、されど「太鼓」。

「つまらないこと」に見えても、

「深く究める」と、

それが「突破力」につながるのです。

 

【お茶入れの仕事で、頭角を現す】

次の修行は、先輩ベテラン師匠の方々に、「お茶を入れる」という下積みの仕事です。

最初は「お茶入れ」は「つまらない仕事」と思いながら入れていたそうですが、ある日たい平さんは、自分の顔を鏡で見た時、その苦い表情に愕然とし、こんな顔では、人を笑わせ幸せにする仕事ができる訳がないと猛省しました。

 

そこで、「これは理科の実験だ!楽しんで入れよう」

「高い茶葉でなく、同じお茶の葉でも世界一美味しいお茶を入れる」

「師匠のお茶ぐせを観察して、真心のこもったお茶をいれよう」と、

温度や時間など様々なデータをとって、お茶入れを究めました。

 

すると、お茶に込めた真心が通じた師匠達が、たい平さんを覚え、声をかけてくれ、可愛がってもらえるようになり、その後の仕事につながっていくのです。

 

【テクニックに走るな!芸も人生も「人なり」】

たい平さんは、

「お客様はテクニックを求めているのではない」

「お客様は大好きな人に会いに来ているのだ」

「芸は人なり」

「喜怒哀楽で自分を磨け」

「人を磨く」ことが大切だと教えてくれました。

 

たい平さんのお話は、落語の世界の芸の教えというものでなく、「人生の教え」として有難く受け取り、帰路につきました。

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