先週6月4日(金)、佐世保市のコロナ感染状況が「フェーズ4」になってしまい、様々な活動が制限されてしまいました。
ギリギリのタイミングでしたが、その前日の6月3日(木)、なんと雨天決行で、「九十九島」の無人島に上陸し、ボランティア清掃活動を行ってきました!!
今回のテーマは、「大変ですよ!九十九島上陸清掃体験記」です。
ぜひお読みください!!
(;^ω^)^)
2021年6月3日木曜日、朝8時、九十九島瀬渡し船・沼本釣具店前に私たちは集まっていました。
天候は雨。予報では強風警報も出ている状況でした。
私をはじめ多くのメンバーは、心の中では“一応、来てみたけれど、
この天気ではきっと今日の活動は中止だろう”と甘い考えをいだいていました。
今、コロナ禍で様々な行事や式典が中止や延期になっています。
しかし、「九十九島」の清掃活動なら、「密にならないアウトドア」ですから、
「実行できる事業」になるだろうと計画されたものだったのです。
それにしても、風はまだそんなに強くないとはいえ、
雨はザーザーと情け容赦なく降ってきています。
ここで、我らのリーダーである超前向きなE実行委員長と、
そして、これまた前向きなK会長の出した結論は、雨天決行!
もちろん、天候の状況などをプロである瀬渡し船の船長に相談しての結論です。
私を含めて22名の参加者は、タオルと青い厚手ビニール手袋、
安全を期して救命胴衣を支給してもらい、
2隻の瀬渡し船に乗り込んでいきました。
九十九島には208の島々がありますが、
今回はその中から、上陸に適した、釣り客も渡るような有名な島々に、
3~4名ずつに分かれて上陸して、清掃活動を行うという段取りです。
九十九島の瀬渡し船の沼本船長は、この道のプロフェッショナル。
九十九島に瀬渡し船で渡ったことがない人には、どうやって桟橋のない無人島の岩場に、瀬渡し船を接岸できるのか想像できないと思います。
瀬渡し船の先端には古タイヤが取り付けてあります。
丁度良い高さの、しかも下船可能な平らな岩場にタイヤをトンッとぶつけ、推進力で、船を岩場に押し付けて固定するのです。
そこから、我々「九十九島清掃部隊」が、次々に上陸していきます。
私が最初に到着したのは、「桂島(かつらじま)」。
4名の仲間と、取材に来られたテレビクルーの方々と一緒に上陸しました。
遠くから見る「九十九島」は、緑が生い茂り、
海との境目は砂岩の明るい黄土色で、美しい島々です。
しかし、上陸してみると、打ち上げられたゴミや、
釣り人が残したゴミが散乱しています。
ペットボトルや、発泡スチロール、カップ麺の容器、撒き餌のビニール袋、
さらには船の備品と思われるような「窓枠」などの大物まで落ちています。
最初に発見した大物のゴミは、漁業のプロがつかうような「ブイや網が絡まったもの」。
ハッキリ言って私は「回収はムリだ!」と思ったのですが、
前向きなK会長は「4人で持てば何とかなる!」、
「重いけど、海に引っ張っていって洗えば軽くなる!」とおっしゃいます。
これはヤルしかないということになり、みんなでズルズルと海まで運び、
そこで土砂を洗い流して、なんとか運べる状態になりました!
やっと、この島の上陸部分がきれいになったと思った頃、
E実行委員長が瀬渡し船に乗って、迎えにきてくれました。
これで作業終了かと「ほっ」としたのも束の間!
それは、鹿子前に帰るためではなく、
次の島に移動するために迎えにきてくれたのでした。
次の島に移動する間に、別のチームが頑張っている島に立ち寄りました。
そこには、なんと「冷蔵庫」が落ちているというではありませんか!!
はっきりいってみんな「冷蔵庫の回収はムリやろう!」と思っていた様子ですが、
前向きなE実行委員長からの、「冷蔵庫も持っていくぞ!」
「みんなで運べばなんとかなる」という号令のもと、
足場の悪い岩場にも拘わらず、冷蔵庫も船まで運びました。
その次に我々が上陸したのは、「枕島(まくらじま)」の右側の岩場。
ここは上陸が難しいかなりの難所でした。
岩場の段差や、割れ目に気を付けながら、少しずつ進んでいきますが、
特に安全に注意しながらゴミ拾いをしました。
ここでは「韓国語の書かれたディーゼルエンジン用オイルのバケツのような缶」や
「ラジカセ」を発見。
ひとおとりゴミ拾いが終わった頃には、風が強くなってきました。
あるメンバーはGパンとGジャンに簡単なカッパという軽装。
すでに下着までビショビショに濡れて寒さに堪えています。
「E実行委員長に救難連絡を送って船を呼ぼう!」と電話しましたが、
なかなかつながりません。
「118で海上保安庁を呼びましょうか?」とジョークを言いながら
風雨に耐えて、やっとお迎えの船が接岸。
ようやく帰りの瀬渡し船に乗り込んだ九十九島清掃活動のメンバーは、
風雨に打たれて疲れも出ているためか、写真に写った姿は、まるで難民!?・・・。
しかし、それぞれが「九十九島の環境」を実際に目にし、
清掃する体験をし、船一杯のゴミを回収して
かなりの充実した一日となりました。
まさに、SDGsがなぜ必要なのかを、私たちの大切な自然資産「九十九島」で体感。
今後のボランティア活動はもとより、それぞれの会社においての事業の未来にも、
きっと大きな影響を与える事業になったと感じています。
今回の「九十九島清掃活動」は、
私が所属している佐世保ロータリークラブが、
「コロナ対策」として「密にならないアウトドア活動」であること、
しかも「SDGs(持続可能な開発目標)に沿った事業」であることを念頭に、
「今やれることをやる」というコンセプトで計画された事業です。
また同時に「海と日本プロジェクト:ながさき 海ごみゼロウィーク」に参加するという事業でもありました。
70周年記念事業「九十九島清掃活動」は、
加納洋二郎会長、円田昭実行委員長率いる22名の勇敢な参加者の活躍と、
沼本釣具店の皆さまのご協力によって、
「大変ですよ!」と言いながらも、
充実した活動を無事故で完了することができました。
漂着ゴミの問題や、SDGsの話題を耳にするたびに、
地元の九十九島の環境は実際どうなっているのか!
気になっておられる方は多いのではないでしょうか?
「百聞は一見に如かず」です。
九十九島の瀬渡し船、沼本釣具店さんの情報はコチラ!
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