コロナ禍の中、令和2年4月から3か月間の延期を経て、
7月にスタートしたさせぼ夢大学。
さる2020年9月17日、
アルカスSASEBO大ホールにて、第3回目の講演会を開催しました。
1,2回目と同じく2千名の会員様を、昼夜2部制に分けて定員の50%に制限し、感染防止対策に全力を尽くしました。
今回の講師は、「ビートたけしのTVタックル」など
多数の番組でコメンテーターとして出演されている
慶應義塾大学大学院教授の岸博幸氏。
当日は早朝4時起きで名古屋でのテレビ出演をこなして、
新幹線で5時間かけて佐世保入りされ
夢大学で80分間の講演を2部制でこなすというハードスケジュール。
しかし、アルカスでの開口一番、
「久しぶりの大ホールでのライブ講演を、
本当に楽しみにしてきました!」と満面の笑顔。
大学の授業はオンライン授業がほとんどだし
テレビもリモート出演が多く、
リアクションが分からずどうもやりにくいのだそうです。
それに比べて、目の前のお客様の表情やリアクションを
ダイレクトに感じられるライブ講演は格別に嬉しいものだそうです。
夢大学でのライブ講演が面白い理由はもうひとつあるとのこと。
オンラインやテレビでは、
録画されていても止めようがないので、
「本音トーク」というのはリスクがありすぎて無理なのだそうです。
録画がSNSにアップされたら、
内容によっては「炎上して⇒謝罪会見」ということになる可能性だってあるのです。
ところが、岸博幸氏は、
「夢大学の会員さんは、見たところご年齢が高そうだし、
録画したりSNSにアップしてしまわれる
といった心配はなさそうですね!
今日は、本音トークでいきますよ~!」
その言葉に会場はドッと湧きました。
まさに菅総理が誕生し、
新内閣の人事が発表されたばかりのタイミングとあって、
岸さんに本音でバッサリと斬り捨てられた政治家がゴロゴロと・・・。
複数の政治家の実名を挙げて、
「官僚時代が抜けきらず、まるで役人の答弁しかしていない」とバッサリ!!
しかし、ここで誰が斬り捨てられたのかを書いたら
岸さんにご迷惑がかかりそうなので、
言いたいのはヤマヤマですが、やめておきます。
ちなみに、岸さんの評価では、河野太郎大臣は、
期待できる本物の改革派なのだそうです。
新型コロナウイルスについては、
「百年に一度の疫病」。
だから、「コロナ後は価値観が変わる!」とおっしゃいました。
第2次世界大戦を経験していない世代にとっては、
「コロナ」は「生死にかかわる危機」を
今、初めて体験している という事なのです。
また、「コロナ」には人災の側面があると、以下の理由を挙げられました。
1:政府の対応には問題があり、本来は国(厚生労働省)が抱え込んでいる役割を、民間の病院などに手渡せば「PCR検査」も大幅に増やせる。
しかし、現在の仕組みでは、保健所の方々がどんなに頑張ってもキャパは限られている。
地方自治体や、医療機関に直接権限を渡せば、迅速に大幅に増やせるとの事。
2:マスコミは「視聴率」を基準に内容を創っていくので、感染の恐怖を煽りすぎている。
本来気をつけなければならないポイントは「高齢者の新規感染者と、高齢者の重症者の数」
そこだけを気を付けなければならない病気がコロナであると。
実際には、高齢者以外の方々は、飛沫感染を防止し、しっかりと手洗いをすることで、経済活動を続けていくことができるはずだというお考えでした。
岸さんは、コロナに際して、政治経済で大切なことを
3つのポイントで分かり易く示してくださいました。
1:まず「徹底的にしっかり経済支援金をバラマクこと!倒産廃業や経済的困窮を救う事」
2:「生産性を上げる改革」を行うこと
そのために「デジタル化の推進」、「規制改革」が必要。
3:新しい価値観に対応
「環境問題、ディスタンスという新しい価値観に対応」する企業
そして地方が成長する。
その観点から考えると、
佐世保市は、非常にポテンシャルが高く、
これから人を呼び込む絶好のチャンスと捉えることができるそうです。
山と海が近く、食べ物が美味い!そして適度に都会でもあり、
福岡までは近い。農業や漁業を兼業することもできる。
リモートで仕事ができることが実証された昨今、
環境が良い地方の一軒家を販売している不動産会社が
好業績を上げているそうです。
コロナ後は、さらに「格差が拡大」する時代になるそうです。
新しいビジネスを創る人、それに投資する人は儲かる。
環境問題や、SDGsにしっかり取り組んでいるかどうかで
事業の方向性や、投資するかどうかを判断する。
新しい価値観で、「会社人間」の時代は終わり、
「家族や地域を大切さ」に意識を向ける時代。
岸さんに勇気をいただき、
「新しい価値観を意識して、
『人々が移住してきたくなる佐世保』創りのために
少しでも貢献したい」
そう強く思っています。