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海外バイクツーリング冒険記アフリカ編13 『別れと出会い!砂漠のサバイバルパートナー』

早いもので、2023年のブログも年末を迎えました!

(現在、写真付きのブログを、メルマガと連動して配信しています)

通巻643号目となり、1年52週として、

書き始めてから13年目に突入しました。

 

当初は、アナログとデジタルの両方の媒体を使って、情報発信する習慣を身に着け、

読者の方々をはじめ、関係する皆様にその経験を共有し、

「伝えること」で貢献することができるようになりたいという気持ちでスタートしました。

 

これだけ続けられたのも、時折いただく皆様からの励ましのメッセージや、

お声かけのおかげと、有難く感謝しています。

 

これからも精進して頑張ってまいりますので

どうぞご指導のほどよろしくお願いいたします。

 

今回のテーマは、

海外バイクツーリング冒険記アフリカ編13

『別れと出会い!砂漠のサバイバルパートナー』です!

ぜひ、お読みください!

 

(‘◇’)ゞ

 

 

(この冒険記は1986年当時の日記とアルバムを基にした書き起こしです)

 

1986年9月29日月曜日(くもり⇒雨⇒くもり⇒夜雨) Douzからの旅立ち

 

【リヨネラ&ロゴンスとの別れ】

“アラブマンメカニック”ハーフェッドの家に泊めてもらうという

幸せな長い夜が明け、朝がやってきた。

 

リヨネラとロゴンスは、もう休暇明けまで時間がなくなってしまい、

フランスへ戻らなければならない。

いろいろ話し合った結果、

彼らは一路フランスを目指し、ケロアン(カイルアン)を経由して、

チュニスに向かい、船でマルセイユへ向かうことになった。

 

“とにかく回路を直結”という魔法の修理法で一応動くようになったものの、

リヨネラのBMW R80はいつエンストするか心配だ。

ロゴンスが、ハーフェッドの家族アリャと一緒に万一の際の牽引用にロープを買ってきた。

 

そこで、僕ももうサハラはこりごりだし、

もし、リヨネラのBMWがストップしても、僕のバイクで牽引できるように、

チュニスまで一緒に走り、そこまで行って別れようということになった。

 

朝食をご馳走になって、早朝ハーフェッドの家を出発だ。

バイクと身体のメンテナンスに絶対必要だったけど、

3日間足止めすることになったドウーズにとうとう別れを告げる。

 

DOUZ (チュニジア)※地図を拡大すると…

DOUZの北に塩湖があり、北上するとカイルアン、地中海沿いのチュニスが分かります。

https://www.google.com/maps/place/Douz,+%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B8%E3%82%A2/@33.4627349,9.0067073,14z/data=!3m1!4b1!4m6!3m5!1s0x125687f0a48f8aa3:0xf20af06731ebe68d!8m2!3d33.4614354!4d9.0294708!16zL20vMDQzMXo4?authuser=0&entry=ttu

 

運が良ければ「ミラージュ(蜃気楼)」が見られるという

塩湖の道を通ってTOZEURへ。

 

しかし、曇った天気のせいでミラージュは現れなかった。

というか、ここは塩湖というより、やっぱり砂漠だ。

 

Al-Mitlawiの手前で、なんと雨が降り出した。

ちょっと雨宿りしていると、白バイの警察官がやってきた。

 

リヨネラが尋ねると、なんとケロアンからチュニスにかけて大雨が降っているらしい。

 

しかも、ここチュニジアでは、一度雨が降り出すと、しばらく降り続くらしい。

緑の多い地中海沿いの地域だから、当然雨が多いはずだ。

 

Al-Mitlawiに着いて、レストランで一緒に食事をしながら、今後のプランを話し合った。

 

僕は、一度は一緒にチュニスまで行く!と言ったものの、

雨の中をチュニスまで走っていき、

さらに雨の中を地中海沿いにアルジェリアまで行くという道は、

はっきり言って苦難のコースだ。

 

雨よりも砂がまだ良い。

正直言って、南側の雨の少ない砂漠地域のコースを通りたいという気持ちだ。

 

二人に話をすると、ロゴンスは「ここまでくれば、多くの車が通っているし、

トラブルがあっても、他の車を止めることができる」と、やさしく理解を示してくれた。

その上、食事はリヨネラがご馳走してくれた

 

ここで、サハラの苦楽を共にして、一緒にサバイバルしてきた

リヨネラとロゴンスとのお別れだ。

 

ヨーロッパに戻ったら、パリの彼らの家を訪ねる約束をして、

レストランを出た。ずっと一緒に居たい素晴らしい友だちだ。

 

お別れに、マドモアゼル ロゴンスは、フランス式の挨拶 “ほっぺにキス”をしてくれた。

少し緊張したけど、とても嬉しかった。

リヨネラと固い握手をしてお互いの幸運を祈り、

お互い違う方向に、バイクで走り出した。ボン・ボヤージュだ!

 

【別れあれば、出会いあり@サハラ】

 

1人になって走り出して、TOZEUR(トズル)とNEFTA(ネフタ)の間で、

一台のBMWアドベンチャーバイクが停まっているのを見つけた。

 

僕のYAMAHA XT350を隣に停めて、声をかけた。

「Do you have any problem?」(何か問題でも?大丈夫ですか?)

 

ここチュニジアでは、とにかくライダー同士で助け合わなくちゃ!

という強い使命感が、相手のためだけでなく、自分のためにも必要だ。

彼の名前はデニー。

ツーリング仲間の別のBMWを待っているという事で、

トラブルではなかった。

デニーの愛車は、サハラ仕様に改造してある渋いBMWだ。

カッコイイなーと思って眺めていたら、

なんと砂漠の砂丘の上から、二人乗りのBMWがやってきた!

こんなところを二人乗りで走り回るとはクレイジーな技術だ。

 

彼らはエレクとネリ。

これから、3台で一緒にネフタのオアシスを見物に行こうという事になった。

別れあれば、出会いあり。

ここは1台で走るには危険すぎるし、

何かあったときには、仲間は多いほうが心強い。

 

ところが、早速トラブルに見舞われた。

ネフタに着いたと思ったら、またパンクだ!

 

だけど、デニーとエレクが手伝ってくれるのでサバける!

リヨネラがくれた新品のチューブに手早く交換できた。

 

パンク修理している間に、DOUZでも見かけていた

YAMAHA XT500に乗ったドイツ人ライダー ラルフがやってきてくれた。

彼も加わって合流し、4台でオアシス見学、そしてレストランへと繰り出した。

 

その時デニーが、「明日TAMERZAに向かってピストラン(オフロード走行)をやるので、一緒に来ないか?」と誘ってくれた。

 

ラルフは「もちろん行く!」と即答。

僕は、すぐにでもアルジェリアに向かうつもりだったのだけど、

もう、リヨネラとやっとの思いで切り抜けた苦労を忘れたかのように、

ピスト=オフロードランをやりたくなってしまい「僕も行く!」と答えた。

 

明日9時に、デニー達が泊まっているTAZEURのキャンプに集合する約束だ。

 

僕とラルフは、ネフタのツーリングクラブに泊まった。

ここは一泊3TD200という格安で、とても清潔でいいホテルだった。

 

明日も砂漠をみんなでツーリングだ。まだまだ冒険は続く。

 

To be continued

 

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