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海外バイクツーリング冒険記アフリカ編3 ~アラブの若者と世界平和を語る!~

一昨日の夜、青森ねぶた祭に同行したメンバーが再会して、

反省会という名の飲み会を楽しみました!

 

大阪から参加された紳士Mさんが、

なんと佐世保まで訪ねて来てくれたのです!

 

Mさんは、観光案内所で勧めてもらい、バスで展海峰へ行き九十九島を堪能!

その後、みんなと再会して、佐世保の魚と地酒を楽しんだという訳です。

 

彼が、お土産と一緒に持ってきてくださったのが、

その時の「写真のアナログプリント」!

 

それを、みんなで眺めながら、

やっぱりアナログのプリントだからこその良さがあると、

認識を新たにしました。

 

最近はスマホやPCの中にデータで保存しているだけで

プリントする習慣がなくなって、写真のアルバムが激減しています。

 

しかし、デジタル機器は進化が激しく、愛用する機器を変えたりしているうちに

データがどこにいったか分からない・・・

ということが起こっています。

 

海外バイクツーリング冒険に行った1986年は、アナログの時代。

僕は、35mmフィルムカメラで撮影したプリント写真のアルバムと、

日記を一緒に保管しています。

 

それを見ていると、当時の記憶が鮮明に蘇ってくるのです。

 

今回のテーマは、

海外バイクツーリング冒険記アフリカ編3

~アラブの若者と世界平和を語る!~です。

ぜひ、お読みください!

(‘◇’)ゞ

 

 

(この冒険記は1986年当時の日記とアルバムを基にした書き起こしです)

 

1986年9月20日

 

格安のホテルで迎えた、チュニジアの首都チュニスの朝。

暑くて目が覚めた。

外を見ると、とても美しい海が目の前に広がっている。

バイクを置いて、歩いて散歩に出かけることにした。

 

海岸で、釣り竿を持たずに、テグスと錘だけをビュンビュン振り回して、

投げ釣りをしている二人のチュニジア人の青年に出会った。

タハール君22歳と、サミエル君20歳だ。

 

魚は全く釣れる様子がなかったけど、おかげでいろいろと話をすることができた。

 

サミエル君は学生で、昨日大学入試にあたる資格テストを終えたばかりだそうだ。

 

ヨーロッパから渡ってきた僕にとって、「安い」と思っていたチュニジアの物価だが、

彼らによると、チュニジアは、今(当時)インフレの危機にあるそうだ。

 

彼らはかなり心配している。

日本も高度成長期には、すごいインフレを経験していたので、そんな話をした。

 

お互いに、学校で習ったカタコトの「英語」で話しているのだが、

慣れてくると政治の話しから、世界平和を語ることまでできてしまう!

 

若者同士、笑顔で話していると、

まるで、どこの国の人も同じ!友人になれる!!と思った。

 

しかし、彼らに言わせると、チュニジアでは、

「リッチで良い暮らしをしている人々」は労働をしない。

階級の2重構造がはっきりしていて、

「労働者階級」が働くから、

働かないエリートがいい暮らしできると考えているのだ。

 

日本では、「みんなが働いて」、

「みんながそれなりにいい暮らしをしているよ」と伝えたら、

彼らにはそれが理解し辛いようだった。

 

チュニジアは資本主義、東の隣のリビアは社会主義、

西の隣のアルジェリアは社会主義、その隣のモロッコは資本主義。

同じアラブ諸国なのに複雑だ。

 

短くとも、充実した朝のアラブ会談を終え、

ヘルメットに記念にアラビア語で「ノリ」と名前のサインをしてもらって別れた。

 

 

今日は早めにバイクで出発だ。

朝9時30分には、チュニスのアルジェリア大使館に到着。

アルジェリア入国のためのビザを取得しなければならない!

 

なんとか、一日待たされたが、ビザをもらうことができた。

 

あとで分かった事なのだが、昨日その場でもらえなかったのは、

チップ(ワイロ?)を渡さなかったから…らしい

( ;∀;)

 

それから、ホテルに戻って、バイクの整備だ。

車輪のスポークを点検し、針金で補強。

さらに、予備のオイルと、ガソリンのサブタンクの積み方を工夫。

11時30分に出発だ。

 

チュニジアの暑い熱い道路を、ひたすら飛ばしてBIZERTEへ。

 

昼食をとった街中のレストランでは、2人のチュニジアの学生さんがヘルプしてくれて、

たったの1.2TD(240円くらい)で、ミネラルウォーター2ℓと、ピリ辛の食事をゲットできた。

 

その後、チュニジア最北端の地中海に突き出た峰、Cap Blancへ。

このあたりは、幹線道路以外は、全部僕が求めていたオフロード(未舗装路)だ。

 

この辺りの田舎道に入ると、まるでタイムトリップだ。

ロバと馬が、自転車とバイクの代わりだ。

 

そして、トラクターが引くリアカーに、沢山の人々が乗って揺られている。

その人たちは、ボンゴのようなドラム楽器を打ち鳴らして、

最高のリズムを刻みながら、みんなで合唱しているのだ。

とにかく「これはスーパー!」の一言。

エキサイティングな音楽だ。

 

 

アフリカにはフランスのプジョー社の

自転車のペダルがついて原付バイクがかなり普及している。

 

しかし、大排気量のバイクはほとんど見ることがない。

 

だから、僕のYAMAHA XT350は、珍しくて注目の的だ。

子ども達の8割が手を振ってくれる。

こちらから手を振ると、10割の人が手を振り返してくれる!

 

この辺りのオフロードツーリングを楽しんでいたが、

途中には砂対策のためか、ゴツゴツの石を固めた最悪の人工道路を通った。

しかし、これをしていないと、砂に埋まってしまうから、

そうなるよりは100倍マシだ。

 

一路、C51⇒P7を通ってTABARKAへ。

この道はバンクをつけた、中央線無しのアスファルト道路。

 

道路の「波うち」も激しく、舗装路とは言えオフロードバイク向けだった。

夢に出てくる「生まれる前の世界」を連想させる大地を通り抜けて、

TABARKAでは、3星(☆☆☆)のホテルにチェックインした。

(12TD=2100円くらい)

 

窓からはTABARKAの街を一望できるし、

料金は別会計だが、レストランもあって、

ビールやチュニジア製のワインも楽しめる。

アラブなのに自由を感じるし、人々がフレンドリー

チュニジアは最高だ~!!

 

To be continued

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