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『青森ねぶた祭体験記(後編)』 ~青森ねぶた祭の舞台裏「お金事情!」~

メルマガ原稿2023年8月16日号中村徳裕『観て踊って聴いた!青森ねぶた祭の舞台裏』

 

『青森ねぶた祭体験記(後編)』

~青森ねぶた祭の舞台裏「お金事情!」~

 

 

先週に引き続き、青森ねぶた祭体験記(後編)

今回は、青森ねぶた祭の舞台裏「お金事情!」をお届けします。

 

日本全国の地方には、街の人を集め、出会いの場となり、思い出を作り、

心のより所となっているお祭りが数多くあります。

 

しかし、私たちの街のYOSAKOIさせぼ祭りもそうですが、

コロナの後遺症、物価高騰、人口減少などの影響をうけて、

どこも「お金事情!」は厳しいと聞いています!

 

しかし、この青森ねぶた祭には、

今年、100万円のプレミアム観覧席が登場し、

なんと完売しているという噂を聞きました。

 

どんな席なのか・・・

とにかく見て、話しを聞いてきました。

今回のテーマは、

青森ねぶた祭の舞台裏「お金事情!」

 

ぜひ、お読みください!

 

(‘◇’)ゞ

 

 

【観客席を100万円で販売!】

青森ねぶたには、なんと「100万円の枡席」を販売している!

…という噂を聞きつけ、その枡席を見に行ってきました!

 

ホテル青森のすぐ近くの通りに、

一段高く作られたひな壇を発見。

 

美しいコンシェルジュさんが、準備されていましたので、

早速声をかけて聞いてみたところ…

 

一枡の販売代金は本当に100万円!

最大8名まで利用できるとのことですから、

割り勘すると12万5千円!

 

富裕層向けのゴージャスなサービスです。

ちなみに、見学した8月5日土曜日は、全6枠売り切れとのことで、

残念ながら買えませんでした(^^)/

(もともと買えませんが…)

 

詳しく紹介されているニュース番組のリンクはこちら!

ねぶた祭「100万円VIP席」が人気 どんな人が? 共働き夫婦&海外客「期待以上」 (tv-asahi.co.jp)

 

100万円の枡席を販売しているのは、

若い女性社長が経営するオマツリジャパンという会社。

 

プレミアム観覧席のメニューは・・・

VIP枡席は8名まで利用可能で100万円(限定6枠)

大都市圏の経営層や、海外の富裕層などが購入され、連日満席御礼!

 

地元青森の「海の幸・山の恵み」の豪華弁当と、

飲み放題などのサービスもついています。

 

他にも、ボックス席4名で20万円(限定16組)や、

ペアシート(2名)で5万円(限定25組)というメニューも用意されています。

 

この高額観覧席の収益の一部は、祭りに寄附されるそうです。

 

オマツリジャパン

オマツリジャパン|あなたと祭りをつなげるメディア (omatsurijapan.com)

 

オマツリジャパンの女性社長!加藤優子(オマツリジャパン社長)の経歴と年収は?油絵作品や結婚した夫や子供は?【BACK STAGE】 (guradoruschool.com)

 

 

【ねぶた連一式の費用は1千万~1千3百万】

「青森市役所ねぶた」運航団体の、奈良さんにお話しをうかがいました。

 

ねぶた運行団体の、一期一式の費用は、

1団体あたり合計1千万~1千3百万。

 

運行団体は、青森菱友会(三菱)、JRねぶた実行プロジェクト(JR東日本)、

東北電力や、青森青年会議所、プロクレアなどなど、全部で23団体!

ということは、開催費用は2億5千万から3億円を超える計算になります。

 

費用の中で、一番かかるのが、「運行費」だそうです。

 

お祭り期間6日間、一日平均80万円、合計約5百万が、

ねぶたを人力で引っ張る人、笛や太鼓の囃子方をはじめ

跳人(踊り子)、役員さんたちの「飲食費」として消えていきます。

 

これが「運行費」

 

飲ませ食わせしないと、動力の無い「ねぶた」は動かせません!

さらに、安全祈願祭や、打ち上げなど、

飲み食いの機会の楽しさが、ねぶたの原動力なのだそうです。

ねぶた自体の製作費は安くても4百万以上。

だから、合計1千万から1千3百万かかる計算になるのです。

 

ちなみに、青森市役所では、「税金は一切使わず」

市役所の互助会で、みんなで積み立てたお金で運行しているそうです。

 

 

【ねぶたの格納庫で間近に観察!】

ねぶたの大きさは、

横幅9m、奥行き7m、高さ5mの巨大サイズ。

重さは約4トン。エンジンはありません。

トラックのタイヤ2輪のみですから、

上下に煽るような動きで、観客を楽しませてくれます。

 

その場で回転できるほど、小回りがききます。

 

現在のねぶたの照明はLED。

小さな発電機で「ねぶた」を美しく輝かせます。

 

 

【青森JCの委員長に聴いた!お金の集め方】

「青森青年会議所ねぶた」を発見!

僕は佐世保青年会議所のOBですから、

さっそく青森JCの法被を着た青年に声をかけ、話を聞きました。

 

今年の担当委員長Kさんによると、

青森JCでは、毎年、ねぶた委員会が組織され、

その年その年のねぶたを制作して運行しているそうです。

 

大手企業には百万単位でスポンサーを募り、

ねぶたの周りに取り付けられた社名入りの提灯行燈は一つ3万円で販売。

 

JCらしい、元気なねぶたを運行されていました!

 

 

【ねぶた熱が高じて、“自称青森観光大使”になっている佐世保の若者】

今回の旅を企画してくれたのは、

佐世保市役所勤務の独身青年I君。

 

長崎大学大学院を卒業後、彼は(前職として)大手スーパーの関連会社に就職し、

仙台に赴任していたときに、青森ねぶた祭りに一人で参加。

 

その時、青森ねぶた祭りで、まるでホームにいるかのように歓待を受け、

ハネト(跳人)として参加させてもらった体験に感動し、

この喜びを佐世保にも広めたいという一念で行動し続けています。

彼の誘いに乗って、今回の青森ねぶたツアーに参加して、

ねぶた師、ねぶたの重鎮、青森市役所や役場OBの方など、

彼が築いた様々な青森人脈に驚かせられながら、

さまざまな最高で特別な体験をさせてもらいました。

 

 

~追加情報~

【五所川原の立佞武多(立ちねぷた)】

 

初日は、青森ねぶた祭を、通りの観覧席で見学。

二日目は、青森市役所ねぶたに「跳人」として参加!

三日目は、五所川原の立佞武多(立ちねぷた)を見に行きました!

 

驚くべきは、その大きさ・高さ!!

 

なんと最大23mもの高さを誇る「立佞武多(立ちねぷた)」は圧巻!

五所川原市街の、ねぷたが通るコースは、電柱が地中化されていて、

4階建てくらいのビルがほとんどですから、

まるで「ゴジラ」が街を通っているように、

ねぷたから離れたところからも見ることができるのです。

 

大迫力の立佞武多の前には、囃子・太鼓・跳人が

「やってまーれ!やってまーれ!!」と、元気な掛け声に合わせて、

跳ねながら練り歩いていました。

この立佞武多は、明治中期から大正初期にかけて行われていた伝統民俗でしたが、

電線が市内に張り巡らされたことなどによって、低形化され、

立佞武多そのものが幻となっていたそうです。

 

それを、1996年に80年ぶりに復活!

五所川原市が、行政としても支援しており、

この巨大な立佞武多の山車(だし)は、

「立佞武多の館」という施設に、3基が格納され、

一年中見学することが可能となっています。

 

青森の「ねぶた」、五所川原の「立ちねぷた」

どちらも見ごたえのある、圧倒的な祭でした。

 

 

【来年のスケジュールは!?】

 

来年の開催は、

青森ねぶた祭が、

2024年8月2日(金)~7日(水)(日程は固定)

 

五所川原立佞武多祭が、

2024年8月4日(日)~8日(木)(日程は固定)

 

この期間中は、なかなかホテルがとれないそうです。

今回は、ガイド役のI君が半年前に予約してくれてやっと確保できました。

 

飛行機は3か月前でも大丈夫でしたが、

ホテルの予約は相当早めに確保する必要があるようです。

 

あなたも、青森ねぶた祭で「ハネト(跳人)」になって、

幸運を分かち合う人になってみませんか!

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