profile profile

海外バイクツーリング冒険記フランス編9 『地中海の楽園モナコから、イタリアの山岳を越えて…(その3)』 ~危機を乗り越える方法~

先週末、オープンしたばかりの「SAGAアリーナ」で開催された

「長崎ヴェルカVS佐賀バルーナーズのB2リーグ決勝戦」に

応援に行ってきました!

 

劇的な接戦を制したのは、ライバルの佐賀バルーナーズ。

惜しくも優勝は譲ることになってしまいましたが、

有言実行の「B1昇格」そして準優勝という立派な成績に感謝感激です。

ありがとう長崎ヴェルカ!!

 

※先週のメルマガの記載内容に誤りがありました

一発退場になったのは正しくはジェフギブス選手です。

お詫びして訂正します。m(__)m

 

さて、今回のテーマは

「不定期連載」の海外バイクツーリング冒険記…

…今年9回目となる「連載」の続きをお届けします。

 

是非、お読みください。

(‘◇’)ゞ

 

(この冒険記は1986年当時の日記とアルバムを基にした書き起こしです)

 

1986年9月9日

スイスのエンデューロチーム「4TAKT TEAM BASEL LAND」

のメンバーと親しくなり、一緒のキャンプで過ごすようになって7日目。

 

朝、目が覚めたらなんと雨!!しかも結構降っている。

 

キャンプ場を出発する前に、チームリーダーのピートが、

「みんなカッパは持っていない。もし雨が降ったら止むのを待つんだ」

と言っていたので、

僕も、荷物を軽くするためにカッパをキャンプ場に置いてきてしまった。

( ;∀;)

 

よく考えたら、スイスチームのみんなは、バイクを車に積んできて、

キャンプ場にテントを構えて、そこを基点に近くの山々をバイクで走る。

キャンプに滞在中に雨が降ったら、止むまで待ってそれからバイクに乗る。

だからカッパは持ってきていないのだ。

 

そこで、雨が止むまでホテルのロビーで、

のんびりとバイク談義をしながら待って、11時過ぎに出発した!

 

今日のヒルクライムコースはあまりにも凄かった。

完璧にアドベンチャーの世界だ。

 

ハイペースでスゴイ斜面を登っていくと、

イタリア兵の集団に遭遇!

 

さらにハードな山を登っていくと、雨がまた降り出してきた。

高度は2400mを超えた山の中で、ガスに包まれて、

視界はたったの30mしかない。

 

さらに道が険しくなり、山の斜面の

一本橋のように細い道になってしまった。

 

人が一列で歩くことにしか使えないような細いオフロードを、

ローかセコ、しかも半クラッチでゆっくりと進むしかない。

 

途中で先頭のオスキーが、バイクを停めて待っている。

見ると、そこはガケ崩れしていた。

 

しかし、ピートが下見して「イケル GO」ということになった。

( ;∀;)

 

斜面の一部分だけ、平に削ったような、登山道のような道を、

細心の注意と、ちょっとの度胸で、なんとかついて行く。

 

視線は進行方法の道に集中!

もし、下を見たら、その場で怖くなって進めなくなってしまう。

谷側の足はバイクのステップに乗せて、体重をかけてグリップさせる。

そして山側の足は、山の地面をケンケンしながら、

バイクのシートには座らずに、立ち姿勢のスタンディングをキープする。

 

もし、ズルっと滑ったら、その場に停止して、

仲間の救援を待って、チーム力で支えて押してもらうというやり方だ。

 

さらに、この進み方なら、

万一ズルズルとバイクが落っこちたとしても、

自分は、立ち姿勢プラス山側の足は着いているので、

その場に残って助かることができる。

 

とは言え、極度の緊張で、腕はパンパン、ヒザはガクガクになってしまう。

時々停まって、リラックスして緊張をほぐさないと、走り続けられない。

 

そうこうして、約10㎞の危険なコースを乗り切って、

やっと広いところに抜けた!

…と安心したのも束の間!!

 

なんと、この先は、雨のためにさらに険しくなり、

「これ以上前に進むのは危険だ」と、チームのみんなが決断。

今、やっとの思いで乗り越えてきた道を、

また引き返すことになった。

 

もう集中力は使い果たした…というくらい疲れてしまったのに…

( ;∀;)

 

しかし、走り続けなければ生還できない!

ピートがフォローしてくれて、

集中(コンセントレーション)して100m~300m進んでは、

休み(リラックス)を繰り返して、少しずつ進んだ。

ところどころの難所をクリアした時には、

ピートも一緒にエンジンを停めて休憩に付き合ってくれる。

(彼は余裕だったけど)

 

一度、ズルっとガケを滑り落ちかけたけど、

マニュアル通り、その場で停止して待ち、

ピートに支えて押してもらって事なきを得た。

 

マンリー、オスキー、ウイニーに遅れること約30分。

やっとの思いで細い崖の道、デンジャラスロードを脱出できた。

 

そしてしばらく走ったところで、

HONDA XR500に乗った現地のイタリア人ライダーと遭遇。

彼の案内で、近道を降りることになった。

 

これがまた難コースだったが、なんとか切り抜けて

やっと「普通の林道」に出た。

 

しかし、今度の苦難は「雨」

ものすごく寒い。まるいで深い海を潜っているようだ。

 

一度カフェで休んで暖をとり、またスタートするも、

一山越えたところで全員ギブアップ。

 

目の雨にあった、SAMPEYRE(イタリア)のホテルにチェックイン。

熱いシャワーとワイン、スパゲティとステーキで、

やっとホッとすることができた。

ハードな一日が終わった。

 

教訓

「アローン イズ デンジャラス」

1人では危ないが、仲間と助けあえば危機も乗り越えられる。

 

「集中とリラックス」を交互に繰り返す

難しい局面では全神経を集中!その後のリラックスと回復が重要。

 

To Be Continued

メルマガ登録はこちら【毎週水曜配信