11月11日に中里小学校、そして22日には中里中学校と、
二校でICTを活用した授業の研究発表会を見学してきました!!
今、佐世保市の小中学校の生徒達には、
一人に一台のタブレットPCが配られています!
私たちの小中学生時代には想像もできなかったことですが、
今、子供たちも先生たちも、一生懸命活用に取り組んでいます。
今、見えてきた可能性や課題をレポートします!
今回のテーマは
一人に1台!子供たちにタブレット!!
是非、お読みください。
(‘◇’)ゞ
【進化を支える「ICT回覧板」!!】
授業を受ける子どもたちは、
すでにタブレットを道具として使い慣れている印象です!
タブレットの画面を見せ合い、
教え合ったりしている姿を見ていると、
未来が楽しみに思えてきます。
短期間にこの状態にもってくるには、
先生方は多くの苦労をされたことと思います。
説明会場の中里中学校の体育館の片隅に、
「ICT回覧板」と題した、ノートのファイルがおいてありました。
そこには、先生方がこれまでのICT導入の取組の中で、
遭遇された数々の困難と、その問題解決の記録を、
日記のように書き込まれていました。
問題とその解決の情報を共有して、
一緒に成長してこられた貴重な記録です!!
例えば、動画を活用しようとするとき、
5GBというタブレットの通信容量制限があり、
その問題への対処方法。
生徒のタブレットの不具合への対処方法の共有。
有効だったと思われる授業の成功事例等々、
デジタルツールの活用の仕方を、
アナログの手書きのノートだからこその親しみやすさで
共有されていることに共感を覚えました!
そうした先生方の努力の積み重ねの上に、
生徒たちが、タブレットを
友達とのコミュニケーションツールとして活用して
一緒に楽しく学びあう姿を見ることができました。
そんな中で、気になったことが二つありました。
【グーグル翻訳&辞書を使いこなす女の子】
英語の授業では、
タブレットを使い慣れた女の子が、
問題の書いてある画面と、
グーグルの辞書の画面を切り替えながら、
どんどん自分で調べて問題を解いていっています。
紙の辞書をめくりながら調べて、
書き写していた僕らの時代とはスピードが段違いです。
実際に社会に出て、仕事で活用する場面となっても、
この女の子がやっているのと同じ方法で、
応用しながら、翻訳した文章を作っていくことができるでしょう。
あっという間に、ここまで使いこなしている女の子に驚かされました。
ICTツールの活用で、調べて、コピペして、
あっという間にスピーディに処理できる力は頼もしい進化です。
それと同時に、この方法だけに頼ってしまうと、
本当の自分の力として身に着けることができるのか?
少し心配にもなりました。
ICTというデジタルのツールが無くても
本当の自分の力として身に着け活用できる、
アナログ的な力も同時に身に着けて欲しいと願っています。
【自己流か?ホームポジションか!】
もう1つの気になった点は、
子ども達が、タブレットPCに慣れて、
どんどん「自己流」で進化しているという
キーボードの使い方です。
しかし、子供たちのタイピングを見ていると、
「自己流の指の使い方」「一本指打法」の子どもさんが
圧倒的多数です。
まずは、難しいことを言って、障壁をつくらないように
とにかくICT使えるようになるということを優先してきた第一段階ですから、
これまではそれでよかったのだと思います。
しかし、「一本指打法」では、成長に限界があります。
本来は、キーボードのタイピングには、
「ホームポジション」という、
どの指が、どのキーを担当するのかという
「基本的なルール」あります。
このルールを守って使い続けると、いつの間にか
キーボードを見ずにどんどんタイピングできるようになっていくように
設計されているのです。
つまり自然と進化して、ブラインドタッチで打てるようになるのです。
実は、私たちの会社、SK-I Corporationでは、
MACのパソコンがデザイン制作に活用できるようになった25年以上前から、
デザイナーさん達を中心に、
いち早くPCを仕事に活用してきました。
その中で、「ホームポジション」を覚えて、
基本を身に着けた人達は、まるで機関銃のようなスピードで
喋るスピード以上の速さでタイピングしています。
しかし、「一本指打法」で慣れてしまって
ある程度のスピードで打てるようになってしまった社員さんは、
途中では矯正することが難しいようです。
これを見ているからこそ、
子ども達には、「自己流が身についてしまう前」に、
大切な基本の「ホームポジション」を習慣にして欲しいと感じています。
中里中学校では、
「校内タイピングコンテスト」も開催され、
10級から1級、さらにS級、SA級、SS級まで、
チャレンジしていけるという取り組みもされていて、
子ども達もそれなりにどんどん上達しているようです。
もし、「ホームポジション」の指の位置を意識して
練習したら、数か月後には
圧倒的なスピードで、正確に打てるようになった
スター選手・スター生徒が続々と誕生することと思います。
そんな近未来を夢見ています。
参考リンク集
ベネッセの無料タイピング教材
https://manabi.benesse.ne.jp/gakushu/typing/
SK-I Corporationでもやってみたインターネットタイピング練習
【小学生向け】無料タイピング練習オススメソフト5選
https://arspark.jp/contents/typing_kids/
【ICTをツールに、より豊かな未来を!】
私たちが子どもだった頃には、
パソコンをはじめとするICTというツールは存在していませんでした。
ところが今、子供たちが大人になって、仕事をする立場になった時には、
ICTというツールを活用することは当たり前の前提となっており、
さらに大きな変革を経ていることでしょう。
今、まさに世界中の国々に遅れてはならないと、
日本でも「GIGAスクール構想」に基づいて
全国すべての小中学校に一人一台の端末が整備され配布されています。
先生方の、これまでの教え方を大きく変革させる挑戦に敬意をもって、
子ども達が、ICTを利活用して、
楽しく豊かな未来を築いていけることを祈っています。